ダーツを始めるときの第一歩は、マイダーツを買うこと。
単にマイダーツを買うといっても、ダーツというのはバレルやシャフト、フライト、チップという多くのパーツから成ります。そのため、それぞれの特徴を理解しておくことが大切です。
今回はマイダーツの核となる「バレル」について解説します。ご自身にぴったりのバレル選びにお役立てください。
ダーツバレルの重さについて解説!素材(材質)はなにがいい?
まずはダーツバレル選びの基本となる、重さについて解説します。ダーツバレルは、重さと言ってもバレルに使われる素材(材質)であったり重心の位置であったり、単純な重さ意外にも押さえておきたいポイントがあります。
順に見ていきましょう。
ダーツバレルの基本はタングステン90%以上
タングステンは、比較的重たい金属で、同質量において鉄の2.5倍ものずっしり感。ダーツの細い形状でも、操作性の高い重さをだすことができるため、マイダーツ = タングステン製といってもいいほどダーツプレイヤーにとっては一般的なバレルの素材です。
タングステンはレアメタル(希少金属)で、融点は3380 °C と加工がむずかしい金属なのだとか。そのため、ブラスダーツの値段よりも3~5倍ほどと、高額で販売されていることが多いです。
軽くて安いダーツバレルはブラスでできている
ブラスとは、黄銅や真鍮と呼ばれる金属です。
ダーツをはじめたばかりのときに、安いからとつい購入しがちなのが、ブラス素材でできたダーツバレル。ブラスという軽い金属のため、一定の重さのバレルになるとかなり大型のダーツバレルとなります。高コスパなので、入門としておすすめされることが多いですが、タングステン製のダーツバレルとは使用感がかなり違うので注意しましょう。
ただし、上級者が使うという例外もあります。市販のダーツバレルといえば16g~23g程度のものが一般的ですが、トッププレイヤーの中に5g前後のものをあえて使用している人もいます。そのため、初心者むけということではなく、軽い金属であるという点を押さえておいたほうが良いかもしれません。
選択すべきバレルの重さは?16g/18g/20gどれがいいの?
ダーツバレル選びでは、何グラムのものを選択すべきなのでしょうか。
今回は、投げやすいダーツバレルで、かつ長時間投げても疲れにくい重さのダーツバレル(= 軽いダーツバレル)をおすすめします。なぜなら、初心者のうちは投げ方が定まらず、また力の入り方1つで一気に腕に披露がたまることがあるからです。力を抜いて安定して投げられるようになるまでは、軽いものを選択したほうがいいと思います。
最近は、重めのダーツバレルがよく使われるという印象があります。スター選手のいる海外のハード(スティール)ダーツでは、国内のソフトダーツよりも重たいダーツバレルが使われます。おそらく、こうした事情から、海外志向の選手を中心に、重めのダーツバレルが好まれているのでしょう。
ダーツバレルはストレートを選ぶべき?
次はダーツバレルの形状についてご紹介します。細分化するとかなり種類が多いため、今回は初心者のうちに最初に触れる「ストレートタイプ」「トルピードタイプ」の特徴をまとめました。
ストレートタイプのダーツバレルの特徴は?
ストレート(Straight)
(ターゲット Lewisモデル ¥7,098)※詳細は画像をクリック
ストレートタイプは直線的な形状をしたダーツバレルです。バレルの重心は中央付近にあり、後ろのほうを持てば前に重さを感じ、前の方を持てば後ろのほうに重さを感じるといった素直さが他の形状との大きな違いです。細長いため、複数の指でグリップする選手がおおいことも特徴でしょう。
トルピードタイプのダーツバレルの特徴は?
トルピード(Torpedo)
(ターゲット 星野光正モデル ¥5,768)※詳細は画像をクリック
トルピードとは魚雷ことを指します。前(もしくは後ろ)に重心があることで知られるバレルタイプですが、アウトラインがゆるやかな曲線状であることも特徴です。前重心のものであれば後ろのほうをグリップすることになるため、かなりずっしりとした重心を感じられるでしょう。
ダーツバレルのカットとノーグルーブ
ダーツバレルには重さや形状の他に、カットも大切です。ここでは、特によく見かける3つのカットタイプについてご紹介します。
リングカット(Ring Cut)
(ターゲット 鈴木未来モデル ¥6,451)※詳細は画像をクリック
ダーツバレルに対してリング状に刻みが入ったタイプがリングカットです。横から見るとV字やU字となり、刻みの左右が対象になります。カットが前方向・後方向どちらからもかかるため、引く動作と投げる動作どちらでも“かかり”を感じられ、よけいなぐらつきを抑えることができます。
シャークカット(Shark Cut)
(ハローズ ¥5,800)※詳細は画像をクリック
ダーツバレルに対してサメ肌状に刻みが入ったタイプがシャークカットです。カット自体の角度もかなりきつめです。そのため、投げるときに指の指紋が削れてしまう、という人もいます。カットがひとつの方向に対してのみキツイという点も大きな特徴です。また、カットの劣化が比較的はげしいので、買ったときと、数ヶ月後でかなり感覚がちがうかもしれません。
ノーグルーブ(no groove)
(トリニダード ¥6,980)※詳細は画像をクリック
カットのないダーツバレルがノーグルーブです。そもそも、カットは必要なのか、問いかけたようなこのバレルカット。自分のグリップで、どこにカットが必要なのか、またどこにカットがないといいのかを確認するアイテムとして重宝します。カットの役割を理解できるだけでなく、人によってはカットが不要であることに気づく機会が得られるので、ノーグルーブのものは初心者のうちに試しておきたいところです。
ダーツバレルは大手メーカーのものがおすすめ?
ダーツを購入するときは、どこのメーカーのものがいいのかという点も気になります。しかし、バレルの質という点で各ブランドに大きな差があるとはいえません。ここでは参考まで、どのようなブランドがあるのかご紹介します。
国内のダーツバレルメーカー
- DMC(ディーエムシー)
- TRiNiDAD(トリニダード)
- DYNASTY(ダイナスティー)
- COSMO DARTS(コスモダーツ)
- TIGA(ティガ)
- ULTIMA DARTS(アルティマダーツ)
- Green Room(グリーンルーム)
日本のメーカーのものは3本がきちんと揃っていて、精巧な作りになっていることが多いといえます。カットのバリエーションも豊富なので、一度手にとって試してみてもいいでしょう。
海外(特にイギリス)のダーツバレルメーカー
- Harrows(ハローズ)
- TARGET(ターゲット)
- UNICORN(ユニコーン)
- Winmau(ウィンモー)
一昔前なら3本が不揃いなこともあった海外メーカー。それでもトッププレイヤーモデルのダーツバレルには根強い人気があります。また、ハードダーツの種類が豊富なので、ソフトダーツとの使い分けもおすすめです。
ダーツバレルの購入は新作と中古どっちがいい?
バレルを購入する際は、中古と新品、どちらが良いのでしょうか。
新作ダーツバレルのメリット・デメリット
新作ダーツバレルのメリットは、新品のカッコいいバレルを所有できることでしょう。ダーツには、所有欲との戦いもあります。好きな選手のモデルをすべて持っている方などもいます。高いモチベーションで練習を続けるという意味でも、新作購入はおすすめです。最近はフリマアプリがあるので、合わなければ早めに出品することで、次のダーツバレルを買い替えやすくなります。
中古ダーツバレルのメリット・デメリット
中古ダーツバレル最大のメリットは安く買えることです。やはりタングステンのダーツバレルはひとつひとうが高額です。初心者のうちはダーツバレルをいくつも買い替えて試すことで成長が加速することもあるため、安いダーツバレルを次々買い替えることをおすすめします。
ただし、デメリットとしてすでにカットが傷んでいること、溝の手入れがされていなければ掃除が必要なことなどがあります。状態の見極めは慎重にしたほうがいいと思います。