空気抵抗aerodynamic drag
ダーツの飛んでいる間の減速。よく誇張されるが、実際には 2% 程度しかない。
「board に着くまでに初速の 10〜15% を失う」という説明を見かけるが、桁が合わない。22 g のダーツに対し、バレル断面とシャフト・フライトのエッジを合わせた有効抗力面積を CdA = 1.5×10⁻⁴ m² と見積もると、2 m の飛びで失う速度は約 2.2% にとどまる。ありえないほど大きく見積もって CdA = 1.0×10⁻³ m² としても 6.4% である。
理由は単純で、フライトは迎え角ゼロなら前面投影面積をほとんど持たないから。フライトは減速するための部品ではなく、圧力中心を重心の後ろにずらして姿勢を安定させるための部品である。
実務上の結論として、ダーツの弾道はほぼ真空中の放物線として扱ってよい。空気が効いてくるのは「速度」ではなく「姿勢」の方である。
抗力
D = ½ ρ Cd A v²
ρ = 1.204 kg/m³、v = 6 m/s、CdA = 1.5×10⁻⁴ m² → D ≈ 3.3 mN(自重 216 mN の 1.5%)