ダーツが顔に当たる、ゆっくり引けない…テイクバックの悩みをサクッと解決

テイクバックイメージ

ダーツ悩みポイントのひとつ、テイクバック。
顔に当たる方もいれば、イメージより速く引いてしまう方、テイクバックの深さが気になる方など悩みの種類は多様ですね。

今回は、ダーツのテイクバックのよくある悩みと「ズバリこれ!」という解決策をできるだけご提案します。参考にしてみてください。

ダーツをテイクバックすると顔に当たる問題

ダーツを引こうとすると、ダーツが顔にあたってしまい上手くテイクバックできないという方はいませんか?
とはいえダーツの長さや肘の高さなど、原因は人によって違いますね。ここで原因別の解決策や、そもそも顔にあたってはいけないのかどうか、ご紹介します。

ダーツが顔に当たる原因

テイクバックで顔に当たる原因は、ざっくりと4つに分けることができます。

1.肘の位置が高い
肘の位置が高いというは肘と顔の位置が近いことを指します。
肘と顔と近ければ、そこからテイクバックすると顔に当たりやすくなります。

2.ダーツ(バレルやシャフト)が長い
単にバレルやシャフトが長いと、ダーツが顔に当たる可能性は高くなります。

3.フライトが大きい
右利きの人が右目付近にテイクバックする場合、フライトが右頬をかすめることがあります。
この場合はフライトのサイズが原因かもしれません。

4.構えた手(ダーツ)の位置が手前
同じテイクバック量であれば、手の位置が的側にあるか顔側にあるかによって、顔への当たりやすさが違います。
手前から構えていることも顔に当たる原因になりうるでしょう。

ダーツが顔に当たらないようにする方法

原因が分かれば、テイクバックでダーツが顔に当たらないようにすることができるはずです。まずは「なぜダーツが顔にあたるのか」確認しましょう。

構え方やフォームに関することが原因なら、顔に当たらないようにするだけでダーツの精度が大幅に落ちる可能性がります。したがって、フォーム変更は慎重に行いましょう。

関連記事:
本当にきれいなダーツフォームへ。構え方や素振りをするときの注意点とは

道具が原因なら、変えるのは簡単です。構え方よりも格段に影響が違うため、解決は簡単ですね。(ちなみに短いシャフトを使うことで知られる知野真澄プロも、テイクバック時にダーツが顔に当たることを気にしてそうしたとか、してないとか)

そもそも顔に当たらないようにすべき?

テイクバックでダーツが顔に当たることについてみてきましたが、そもそも顔に当たってはいけないのでしょうか。

ポイントは2つあります。

一つは動作に影響があるかどうか。顔にダーツが当たることでテイクバックの軌道が変わってしまうのであれば、当たらないようにフォームを調整してもいいでしょう。

もう一つは、当たることが気になるかどうかです。頬をかすめる程度では精度に影響があるとは言えません。過去には、始めから顔に当てて構えて指針にすることでフォームを一定にしていたプロ選手さえいます。当たること自体は気にならないのであれば、変える必要はないでしょう。

テイクバックの位置。顔の横に引いてもいいのか

テイクバックはまっすぐ引かなきゃいけない、と習ったことがある方は案外多いハズです。ここでまっすぐ引くということについて少し考察します。
そもそも、まっすぐ引かなくてはならないのでしょうか。

テイクバックにおける2通りの「まっすぐ引く」

ダーツをまっすぐ投げる

「ダーツをまっすぐ引く(テイクバックする)こと」には2通りあります。

  • 的に対してまっすぐ引くこと
  • 感覚的にまっすぐ引く(筋肉が自然になるように引く)こと

的に対してまっすぐ引くというのは、直線の軌道からズレないようにまっすぐテイクバックしてまっすぐ投げれば、狙った位置に入るだろうということですね。

一方で、感覚的にまっすぐ引く(筋肉が自然になるように引く)というのは、体が不自然な動きをするような力を加えず、同じ動作を繰り返して精度を高めることです。

テイクバックではまっすぐ引くべき?

的に対してまっすぐ引くのは、正直難しいです。
なぜなら、手元での数ミリのズレはざっくり計算するだけでも的に当たるころには数センチ、数十センチにもなります。このズレを生まないように寸分違わぬように繰り返すということになるからです。

おすすめは、感覚的にまっすぐ引くことです。筋肉が自然になるようにテイクバックして、体が自然と反復できる動作を繰り返す方が負担が少なく、合理的なアプローチだと言えます。

あるプロは、ダーツを肩にまっすぐテイクバックした方がいいと言っています。これだと顔のよこに引いてしまうことになりますが、意外と自然に引くことができます。一度試してみてはいかがでしょうか?

テイクバックが短い場合や深すぎる場合はどうする?

さて、テイクバックについては、どれくらい引くかということも気になりますね。

ここでテイクバックを深くする方法と、浅くする方法をご紹介します。

テイクバックを長く(深く)する方法

テイクバックがどうしても短くなってしまうという場合は、次の3つを試してみましょう。

  • 前の方で構える
  • 肘を下げる
  • 筋肉のねじれを緩める

ダーツを前の方に構えれば、ストロークの距離がとれます。そのため、物理的にテイクバックを長くすることができます。近い理屈として、肘を下げることで手と顔に距離が生まれたり視界が広くなったりすることで、テイクバックをゆったり取れることもあります。

最後の筋肉のねじれは少しわかりにくいかもしれません。
テイクバックが短い方には、同時にゆっくり引けない、速く引いてしまうという悩みも併発していることがあります。これは腕の筋肉に負荷がかかり過ぎていることが原因かもしれません。腕のねじれを緩めてみて、力みを取るところから始めてみるといいでしょう。

テイクバックを短く(浅く)する方法

逆に、テイクバックを短くする方法です。こちらは2つ、ご紹介します。

  • 手前で構える
  • 肘を上げる

テイクバックを長く(深く)する方法の逆を行えば、テイクバックが短くなるということです。

どちらにせよ、テイクバックの量は意識でコントロールしにくい部分です。柔軟にフォーム全体を見直すことで、勝手に変わることもあるため、こだわりすぎないことも大切です。

テイクバックしない(ノーテイクバック)への憧れ

テイクバックをしない投げ方のことを、ノーテイクバックと呼びます。国内のプレイヤーではめったに見かけないノーテイクバックとは、どのような投げ方なのでしょうか。

ノーテイクバックの特徴とやり方

ノーテイクバックは、構えた位置からそのままダーツを放っているように見えることが最大の特徴です。しかし厳密にいえば、構えたところから腕の筋肉を動かして、ダーツを飛ばしています。(改めてよく見てみてください)

ノーテイクバックはどうやってやるのでしょうか。
ノーテイクバックで投げてみても飛ばないという方は、そもそもダーツに対する力の加え方がノーテイクバックに向いていません。ダーツでは、力の加え方(腕の筋肉の使い方)にいくつかのパターンがあります。ノーテイクバックで投げるなら、テイクバックという一部に目を向けるのではなく、フォーム全体の修正が必要になります。最初からノーテイクバックで投げている人よりも、あとから変える方が大変です。感覚の違いに戸惑うことになりますが、根気強く、フォームを作り直しましょう。

ノーセットアップとの違いと類似点

ノーテイクバックに似ているものに、ノーセットアップがあります。

セットアップ(ダーツを顔の前で構えて静止する動作)をしないのがノーセットアップです。下からダーツを顔の前に持ってきてダーツを顔の前に構えて、そのまま放ることになるため、ノーセットアップと力の加え方が似ています。ノーセットアップで投げたいという方は、こちらもセットアップだけを改善しても上手く投げられないことが多いので、ご注意ください。

テイクバックで手首は動いてもいいのか

時々、テイクバックをしたら手首が動いてしまうという人がいます。
手首が動くことでダーツがズレてしまうことが懸念されます。たしかに手首の無駄な動きは気になりますが、本当に動いてはいけないのでしょうか。

テイクバックでの手首の役割

テイクバックでは、手首について2つの考え方があります。

  • 手首を固定してまったく動かさない
  • 手首を柔らかく使う

手首を固定してテイクバックすれば、確かに余計な動作が減って安定するように感じます。しかし、手首を固定すれば力みが生まれ、これがイップスや不安定なテイクバックを生むこともあります。テクニックが求められる部分ですので、慎重に取り組むことをおすすめします。

柔らかく使うといっても、使い方はさまざまです。ここでは、力むことはせず安定する形を探すやり方としておきます。テイクバックの工夫としては、初心者でも取り組み易いでしょう。

テイクバックと手首のコッキング

コッキングとは、手首を固定し、インパクトの瞬間にそれを緩めることを指します。

細かな解説をすると感覚的な話やそれ以外の基礎が重要になるため、概要を言えば、手首の固定と柔らかく使う方法のハイブリット型のテクニックです。
始めは手首が動かないよう構えて、テイクバックし終えた瞬間に固定をやめて、投げる。ぜひ試してみてください!

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