ダーツバレルに重さ規定はある?初心者におすすめの重さ・重さ調整法も解説

ダーツの重さ

2018年頃から、重いダーツバレルを使うプロの選手が増えてきた印象があります。とくに印象的だったのは、年々重量UPを繰り返していたベストセラーバレル「ゴメスシリーズ」がついに22.7グラムに達したことです。

一つのトレンドとなった重いバレルですが、ルールや選び方の基準などはあるのでしょうか。

今回は、ダーツバレルの重さについてご紹介します。重さの規定をふまえ、初心者が選ぶべき重さ、そして重さの調整方法も確認していきましょう。

ダーツバレルの重さ規定を確認しよう

どんなに投げやすくても、ルールに反していてはいけません。まずはダーツバレルの重さ規定を確認しましょう。

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ダーツの公式距離・高さは?ソフト・ハードの違いやメジャーでの測り方

試合での重さ規定

ダーツの重量は、原則として「50グラム(長さは30.5センチメートル)以内でなければならない」とされています。
(大会やイベントの主催者が許可している場合は問題ありません)

市販のダーツバレルは16グラムから23グラムまでのものが一般的です。ルールに反する商品が売られていることは稀なので、重さの規定を超えることはあまり気にしなくてよいでしょう。

ただし、プロの試合に出場する方は、もう少し厳密なルールを押さえておく必要があります。

人気プロ団体での重さ規定

ソフトダーツの主要2団体の規定を紹介します。

◇ JAPAN(DARTSLIVE系マシン)の場合
1本あたりのセッティング重量が「25グラム」を超えてはいけません。
セッティング、つまりシャフトやチップ、フライトを合わせて調整する必要があります。

◇ PERFECT(PHENIX系マシン)の場合
3本で75グラム以下となる必要があります。書き方は違いますが、基本的にはJAPANと同じ規定です。

参考:
JAPAN プロ規定PERFECT プロ規定

ソフトダーツでの重さ規定の考え方

ソフトダーツの基本的な重さに対する考え方は「マシンが壊れないように」がベースにあります。つまり、マシン側の機能が進歩すれば、上限がなくなる未来も考えられます。(現にPERFECTでは2016年と今で規定が違います。)

ちなみに、冒頭で紹介した「バレルを重くする人が増えた件」ですが、おそらくハードダーツを意識する選手が増えたからだと考えられます。

重さの増加と合わせるように、ストレートバレルを使う人が増えているからです。

ハードダーツ(スティールダーツ)では、ソフトダーツにはないテクニックが求められるため、重く、ストレート形状のバレルを使う人が多いことで知られます。一部のトップ選手がハードダーツに足を踏み入れ、本場(イギリス)のダーツ事情に触れたことで色々なことを試し始め、結果としてソフトダーツバレルの「ハード化」が進んだのではないでしょうか。

ただし、ハードダーツはポイント(チップ)まで金属ですし、ソフトダーツとはかなり異なります。おそらくトップ選手たちも試行錯誤中のはずなので、初心者のうちは「重いものがよい」と考えず、投げやすいものを選んでおくとよいでしょう。

ダーツバレルの重さはどう調整すべき?

具体的なバレルの重さ選びについても解説します。バレルの重量に関する基本的な考え方や調整方法について、参考にしてみてください。

重さ調整の注意点① 形状によって体感の重さが違う?

ダーツを購入するとき、「〇〇グラム」がちょうどいい、という重さがあると思っていませんか?

実は、ダーツの形状によって体感の重さは全然ちがいます。
(グリップやセッティングによっても差はありますが、)例えばトルピード型とストレート型を比較すると、前者の方が重く感じられることがあります。(形状がわからない方は、下記の記事を参考にしてください。)

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ダーツバレル選びのヒントに!初心者におすすめバレルの基礎知識

つまり、パッケージに記載された重さだけでバレル選びはできないということです。実際にバレルを手に取り、しっくりくる重さのダーツをみつけましょう。

重さ調整の注意点② 基準の重さから少しずつ調整すべき?

重さを決める方法は、次の2通りでしょう。

  1. 基準の重さを決めて微調整する
  2. ランダムに握って良いものを探す

一見すると1つ目がいいように思えます。しかし、微調整するためには、商品に相当のバリエーションが必要になります。実際、「同じ形状・カットで1グラム重いもの」を探すだけで骨が折れます。

この方法を試すなら、高額のオーダーメイドダーツにする、(プロになり)自らのモデルを出す、など高いハードルを超えなくてはなりません。技術的な理由はさておき、そもそも初心者が重さを微調整するのは難しいと思っておくとよいでしょう。

一方、手にとった良いバレルを使う方法なら上記の心配がありません。先述の通り、表記の重さと体感の重さには違いがあるので、「まず試す」は意外と合理的です。初心者なら、よさそうなダーツを購入して、一定期間試してみることをおすすめします。

ダーツバレルの重さで初心者が意識すべきことは?

ダーツの重さについて、初心者のうちにはどのようなことを意識すればいいのでしょうか。具体的な選び方を紹介します。

持ってみて重すぎるバレルは選ばない

重すぎるバレルを選択するのは危険です。

初心者のうちは、腕が言うことを聞かず、正しい動きができません。そのため、重すぎるバレルを選択すると関節に負荷がかかり、怪我をしてしまう恐れがあります。また、人によっては投げてる感じの強さから、より軽いバレルへの移行できないケースもあります。

持ってみて軽すぎるバレルも選ばない

軽すぎる分にはいいのでは?と思いきや、軽すぎるバレルも危険です。

ダーツを始めたばかりの頃は、腕力で飛ばそうとしてしまいがちです。軽いダーツというのは、(ハウスダーツで感じたことがあるかもしれませんが)ダーツにかかる力を意識しにくく、腕力を使う傾向が強くなってしまうことがあります。

結局のところ、ご自身の感覚で構わないので、重すぎず軽すぎず、スムーズに飛ばせそうなバレルを選択すべきなのです。

【重さ別】おすすめダーツバレル3選

最後に、重さ別にみた人気バレルをご紹介します。

ここまで解説してきたように、初心者のうちは実際にダーツを持つことが大切です。どんなバレルが好評なのか、参考としてご覧いただければと思います。

単体16グラムでおすすめのダーツ

ソフトダーツプロツアーの黎明期を彩った名選手である星野光正 選手の「パイロ」をピックアップしました。軽量ながら握りやすく、シリーズを通して多くのファンを抱えるモデルです。

単体16.0グラム

単体18グラムでおすすめのダーツ

世界選手権で2019年、2020年と2度の優勝を誇る日本を代表する女性ダーツプレイヤーの鈴木未来 選手のバレル「ジェダイト」をピックアップしました。ストレートに近い形状で、バランスの良いグリップ感が特徴のバレルとして人気のモデルです。

単体18.0グラム

単体20グラムでおすすめのダーツ

ソフト・ハードともにトッププレイヤーとして長きにわたり日本ダーツ界を牽引する村松治樹 選手の「レイピア」をピックアップしました。槍のような独特のバレルデザインに似合わず、投げやすいと初心者にも好まれるバレルです。

単体19.6グラム

単体22グラム以上でおすすめのダーツ

冒頭でもご紹介した、やんまーこと山田勇樹 選手の「ゴメス」をピックアップしました。ダーツ界では言わずと知れたベストセラーシリーズで、旧来のトルピード型から現在のストレート型まで、進化の著しいモデルです。

単体22.0グラム

 

ダーツの重さについては、当サイトでもトレンドを注視していきます!

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