用語集 — TSUDA
用語集 — リリース

リリースウィンドウrelease window / time-window length (TWL)

成功時間窓

「そこで離せば当たる」時間の幅。ミリ秒単位で、投げ方の設計次第で数倍変わる。

ヒジを支点にした単純な回転として計算すると、リリースが 1 ミリ秒ずれるだけでヒット位置は縦に 25〜30 mm 動く。トリプルリングは 8 mm しかないので、この計算どおりならウィンドウは 0.3 ミリ秒程度しかない——人間には不可能な精度である。

実測はそうなっていない。熟練者 8 名を 200 Hz で計測した研究では、成功時間窓は 1.77〜8.08 ミリ秒、リリース時刻のばらつきは 0.78〜3.38 ミリ秒だった。単純計算の 2〜6 倍のウィンドウが確保されている。

差を生んでいるのが補償である。同じ研究で、リリース時のリリース角と速度の間に r = −0.86(p = 0.006)の負の相関が観測されている。離すのが遅れて角度が寝たときには速度が上がり、早くて角度が立ったときには速度が落ちる。ズレが互いを打ち消すように投げているということだ。

ウィンドウを広げるとは、才能の話ではなく、角度・速度・リリース位置の 3 つを「打ち消し合う向き」に連動させる設計の話である。