ダーツのグリップの種類は?プロの持ち方と指の本数・持つ位置の違い
ダーツのグリップの種類は、指の本数(2〜5 本)、バレルのどこを持つか(前・中央・後ろ)、指の形(ペンシル型など)の 3 つの軸で分けると整理できます。プロの持ち方もばらばらで、1 つの型に決まりはありません。違いと選び方を解説します。
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みんなに相談 登録前から書けます。無料登録後、確認して公開。自分用に記録するダーツのグリップには「ペンシルグリップ」「3 フィンガー」「前持ち」など、いろいろな呼び名があります。プロの試合を見ても、選手ごとに持ち方が違い、どれを真似すればよいのか迷う人は多いでしょう。
呼び名が多いのは、グリップを分ける軸が 1 つではないからです。ここでは、グリップの種類を 3 つの軸に分けて整理し、プロの持ち方がどう分かれているか、自分に合う型をどう選ぶかを順に説明します。
結論
ダーツのグリップの種類は、指の本数・持つ位置・指の形の 3 つの軸で分けると整理できます。プロの持ち方もこの組み合わせのどこかにあり、多くのプロが使う 1 つの型はありません。
- 指の本数:2 本・3 本・4 本・5 本。3 本を出発点にする解説が多い
- 持つ位置:バレルの前・中央・後ろ。重心とバレルの形で変わる
- 指の形:ペンシル型、指を上下に分ける型、指をそろえて乗せる型など
ダーツのグリップの種類は 3 つの軸で分かれる
「ペンシルグリップ」は指の形の名前、「3 フィンガー」は指の本数の名前、「前持ち」は持つ位置の名前です。同じ人のグリップを、見る軸によって「3 フィンガーの前持ち」とも「ペンシル型」とも呼べます。呼び名どうしを比べて迷うのは、別の軸の名前を並べているためです。
| 軸 | 主な種類 | 変わること |
|---|---|---|
| 指の本数 | 2 本・3 本・4 本・5 本 | 支えの多さと、離すときの指の抜けやすさ |
| 持つ位置 | 前・中央・後ろ | 重心との距離、ダーツの向きの保ちやすさ |
| 指の形 | ペンシル型、上下に分ける型、そろえて乗せる型 | チップの向き(上向きを保てるか)と手離れ |
自分のグリップを確かめるときも、3 つの軸を 1 つずつ見ると、何を変えたのかが分かりやすくなります。たとえば「指は 3 本のまま、持つ位置だけ後ろに下げる」のように、1 つの軸だけを動かして試せます。
指の本数で見るグリップの種類
いちばんよく使われる分け方が、バレルに触れる指の本数です。英語圏の解説では、2 本・3 本・4 本・5 本に分け、それぞれに代表的な選手の名前を付けて呼ぶこともあります(3 本を「ロウ・グリップ」、4 本を「ビートン・グリップ」と呼ぶなど)。日本では「2 フィンガー」「3 フィンガー」のように本数で呼ぶのが一般的です。
2 本(親指・人差し指)
触れる点が少なく、手離れの要素が減る
- 向く人:短い動きで、手をあまり開かずに投げたい人
- 気をつけること:支えが少なく、位置や向きがずれやすい
3 本(親指・人差し指・中指)
支えと手離れの釣り合いがとりやすい
- 向く人:形をまだ決めていない人の出発点に
- 気をつけること:中指を上に置くか下に置くかで向きが変わる
4〜5 本
触れる面が広く、長いバレルを支えやすい
- 向く人:ゆっくり大きく腕を振る人、長いバレルを使う人
- 気をつけること:毎回同じ場所に全部の指を置くのが難しく、離す指が多い
英語圏のバレル店の解説では、3 本は「最も一般的で、変化の幅が大きい」と説明され、4 本は「離すのはなめらかだが、それぞれの指を毎回同じ場所に置くのが難しい」とされています。5 本は「独特で複雑」とされ、人に教える型ではないとまで書く解説もあります。本数が多いほど安定する、少ないほど上級者向け、という単純な関係ではありません。
よくある失敗は、本数を増やせば安定すると考えて、使っていない指まで無理にバレルへ乗せることです。乗せた指が離れるのが遅れると、ダーツが指に引っかかります。引っかかりの見分け方はリリースで指に引っかかる原因で詳しく扱っています。
持つ位置で見るグリップの種類。前・中央・後ろ
次の軸は、バレルのどこを持つかです。英語の解説では front grip(前)、middle grip(中央)、rear grip(後ろ)と呼び分けています。日本では「前持ち」「後ろ持ち」とも言います。
| 持つ位置 | 英語の解説での説明 | 合わせやすいバレル | 気をつけること |
|---|---|---|---|
| 前(チップ側) | 狙いを細かく合わせやすいとされる | 前寄りに重心・カットがあるもの | チップが下を向きやすい |
| 中央 | 操作と力の釣り合いがよく、どの段階の人にも向くとされる | 中央にカットが集まるもの | 重心からずれると前後に傾く |
| 後ろ(シャフト側) | 手離れがなめらかで、力を伝えやすいとされる | 後ろ寄りにカットがあるもの | チップが上を向きすぎることがある |
持つ位置は、バレルの重心と切り離せません。重心より前を持つとチップが下がりやすく、後ろを持つとチップが上がりやすくなります。これを指の形やひじの高さで打ち消している人もいるため、「前持ちは下に刺さる」とは言い切れません。
場面の例を挙げます。ストレートのバレルを中央で持っていた人が、トルピード型(前が太い形)に替えると、重心が前に移ります。同じ場所を持っていても、重心より後ろを持っていることになり、ダーツが上を向いて飛ぶことがあります。持つ位置を見直すときは、まずバレルの重心を指の上で探し、そこから前か後ろかを決めると比べやすくなります。バレルの形と重心の関係はダーツバレルの選び方で説明しています。
指の形で見るグリップの種類。ペンシル型ほか
3 つ目の軸は、指をどう配置するかです。同じ 3 本でも、指の形によってチップの向きと手離れが変わります。
ペンシル型
鉛筆を持つように親指・人差し指・中指で挟む
- 向く人:普段の手の形に近い持ち方から始めたい人
- 気をつけること:力を入れると、書くときのように握り込みやすい
上下に分ける型
人差し指を上、中指を下に置き、下の指でチップを持ち上げる
- 向く人:チップが下を向きやすい人
- 気をつけること:下の指を抜くのが遅れると引っかかる
そろえて乗せる型
人差し指・中指・薬指をバレルの上にそろえて乗せる
- 向く人:長いバレルを使い、なめらかに離したい人
- 気をつけること:3 本の指の位置を毎回そろえるのが難しい
英語圏では、ほかに claw grip(指を爪のように曲げて上からつかむ形)や、手の甲をボード側に向ける持ち方も紹介されています。ただ、後者は珍しい型とされています。名前の付いた型に当てはまらない持ち方をしている人も多く、型の名前は自分の持ち方を説明するための目安と考えるとよいでしょう。
親指の形(伸ばす・曲げる・反る)も指の形の一部です。親指の違いはグリップで親指が反るのはだめ?でまとめています。
プロのグリップはどれ?選手ごとにばらばら
「プロはどのグリップを使っているのか」と気になる人は多いはずです。結論から言うと、トップ選手のグリップは 2 本から 5 本まで、前持ちから後ろ持ちまで、すべての種類に分かれています。英語圏の解説では、同じ型に世界の上位選手が何人も並んでいる一方、別の型にも同じくらい名のある選手が並んでいます。
また、どの選手がどの型かは、解説によって分け方が違います。ある解説が「ペンシル型」とする選手を、別の解説は「3 本の型」に入れる、ということがよくあります。投げる瞬間に指の形が変わる選手もいて、写真 1 枚では判断できないためです。プロのグリップの分類は説が分かれる、と考えておくのが無難です。
プロの真似をするときによくある失敗は、手の大きさや指の長さ、使っているバレルの違いを考えずに、形だけを写すことです。選手の持ち方は、その選手のバレル・腕の振り方・体格と組み合わさって成り立っています。真似をするなら、次の点もあわせて確かめます。
- その選手のバレルの長さと形(ストレートかトルピードか)
- 重心に対して前を持っているか、後ろを持っているか
- 投げるときの腕の振りの大きさ(押し出すように投げるか、大きく振るか)
押し出すように投げる型と、腕を大きく振る型の違いはダーツの投げ方の基本で説明しています。
グリップの種類とバレルの相性
英語圏のバレル店の解説では、グリップの種類ごとに合わせやすいバレルの傾向が挙げられています。あくまで傾向で、合う・合わないは試して確かめるものです。
| グリップ | 合わせやすいとされるバレル |
|---|---|
| 2 本 | 短めで太め、前寄りに重心があるもの、または後ろにカットがあるもの |
| 3 本 | 選べる幅がいちばん広いとされる |
| 4〜5 本 | 長めのバレル。指を置く場所が足りるもの |
| 前持ち | 前寄りにカットがあるもの |
| 後ろ持ち | 後ろ寄りにカットがあるもの |
グリップに合わないバレルを使うと、指を置きたい場所にカットがなくて滑ったり、置く場所が足りずに指がはみ出したりします。グリップを変えたのに落ち着かないときは、持ち方ではなくバレルの形が合っていないこともあります。滑るときの見分け方はバレルが滑る原因と対策を参照してください。
自分に合うグリップの種類の選び方
どの型にも向く人と気をつけることがあり、最初から 1 つに決める必要はありません。次の順で試すと、何が変わったかを確かめやすくなります。
- 重心を探すダーツを人差し指の上に横に乗せ、つり合う位置を見つけます。ここが前・後ろを決める基準になります。
- 3 本・中央から始める形を決めていないなら、多くの解説が出発点にする 3 本・重心付近で持ってみます。
- 1 つの軸だけ変える本数・位置・指の形のうち 1 つだけを変え、ほかはそのままにします。
- 同じ条件で投げ比べるブルを狙って同じ本数ずつ投げ、まとまり方と、離すときの引っかかりを比べます。
- 数日あけて確かめるその日の調子に左右されるため、別の日にも同じ比べ方をします。
比べるときに見るのは、刺さった位置の平均よりも、まとまり方と再現しやすさです。毎回同じ場所に指を置けるか、同じ強さで持てるかが、型の名前より大事になります。グリップが毎回変わってしまう悩みはグリップが決まらない原因と決め方で扱っています。
グリップを変えるときによくある失敗
| 失敗 | 起きること | 見直し方 |
|---|---|---|
| 一度に複数の軸を変える | 何がよくて何が悪かったか分からない | 1 つの軸だけ変えて比べる |
| 強く握る | 手全体に力が入り、離すときにダーツを引っ張る | 落とさない程度の力で持つ |
| 数投で判断する | 慣れていないだけの違和感で戻してしまう | 同じ条件で本数を決めて比べる |
| 使わない指を握り込む | 手首や指に余計な力が入る | 軽く開くか、自然に曲げておく |
グリップを変えたあとに指や手首、ひじに痛みが出ることがあります。慣れない形で力が入っていることもありますが、原因は人によって違います。痛みやしびれが続くときは、投げるのを休み、医療機関(整形外科など)に相談してください。
まとめ
ダーツのグリップの種類は、指の本数・持つ位置・指の形の 3 つの軸で整理できます。プロの持ち方もすべての種類に分かれていて、多くのプロが使う 1 つの型はありません。
- 呼び名は軸ごとに違う。「3 フィンガーの後ろ持ち」のように組み合わせで考える
- プロを真似るなら、形だけでなくバレルと重心、腕の振り方もあわせて見る
- 変えるときは 1 つの軸だけを動かし、同じ条件で投げ比べる