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ダーツの基本

ソフトダーツとハードダーツの違いは?距離・的・バレルを比較、両立はできる?

ソフトダーツとハードダーツの違いを表で比較。距離はソフト 244cm・ハード 237cm、的はソフトのほうが大きく、チップの素材や重さ、ブルの点数や上がり方も違います。どっちが難しいか、両立するときの練習のコツまで解説します。

目次
  1. ソフトダーツとハードダーツの根本的な違いとは?
  2. ソフトダーツとハードダーツの違いを踏まえた投げ分け
  3. まとめ
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日本でダーツといえば、お店のマシンで投げるソフトダーツ。ヨーロッパで世界選手権が開かれているのは、針の先で投げるハードダーツです。同じダーツでも、実はいろいろなところが違います。

結論

いちばんの違いはチップ(先端)の素材です。そこから、的の素材と大きさ、投げる距離、点数の決まり方まで変わります。

  • 距離はソフト 244cm、ハード 237cm。的の高さはどちらも 173cm
  • 的(得点エリア)はソフトのほうが大きく、ハードのほうが狙いは厳しい
  • 両立はできる。練習だけは、それぞれの距離と的で分けて行う

ソフトダーツとハードダーツの根本的な違いとは?

ソフトダーツとは

プラスチックのチップで、電子式のダーツマシンに投げる。

  • 点数はマシンが自動で数える
  • 日本のダーツバーやアミューズメント施設の主流
  • DARTSLIVE・PHOENIX などのマシンでオンライン対戦やレーティングがある

ハードダーツとは

金属の針で、サイザル麻のボードに投げる。スティールダーツとも呼ぶ。

  • 点数は人が数え、スコアボードに書く
  • イギリスなどヨーロッパで盛ん
  • PDC の世界選手権など、海外の主な大会はこちら

まずは、違いを一覧で比べてみましょう。

項目ソフトダーツハードダーツ
英語での呼び方Soft Tip DartsSteel Tip Darts
チッププラスチック。消耗品で交換する金属の針(ポイント)
的の素材穴の空いたプラスチックサイザル麻
距離244cm237cm
的の高さ173cm173cm
得点エリアの直径約 39.4cm(15.5 インチ)34.0cm
点数の計算マシンが自動で人が計算する
弾かれたダーツマシンが反応すれば得点得点にならない
01 のブル標準は内外とも 50 点内 50 点・外 25 点
01 の上がり標準はどこで上がってもよいダブルで上がる

ソフトダーツとハードダーツはバレル(チップ)が違う

英語の呼び方のとおり、チップがプラスチックか金属かで区別しています。日本では柔らかい・硬いの違いで「ソフト」「ハード」と呼び分けていますが、表しているのはチップの違いです。

ソフトダーツのチップは消耗品です。ネジで取り付けてあり、折れたり曲がったりしたら交換します。ハードダーツのポイント(針)はバレルに固定されていて、交換するには専用の器具が要ります。ポイントを交換できないモデルもあります。

バレル自体も、ソフト用とハード用で傾向が違います。ソフト用は 16〜20g ほどの軽めのものが多く、ハード用は 20g を超えるものが多く使われています。重さの規定と選び方はダーツの重さの記事にまとめています。ソフト用のバレルにハード用の針を付ける「コンバージョンポイント」という部品もあります。

チップが違えば、的の素材も違います。ソフトダーツは、プラスチックのチップを受け止める無数の穴が空いたプラスチックの的です。ハードダーツは、針を受け止めるサイザル麻を固めた的で、投げるほど表面が傷んでいくので、ソフトより頻繁に手入れや交換が要ります。

ソフトダーツとハードダーツは距離が違う

ソフト 244cmハード 237cm 173cm スローライン的の中心
床に置いたスローラインから的の面までの水平距離。ハードのほうが 7cm 近い

的までの距離は、ソフトダーツが244cm、ハードダーツが237cmです。ソフトのほうが 7cm 遠く、距離だけで見ればソフトのほうが狙いにくいといえます。的の中心の高さは、どちらも床から 173cm です。測り方や自宅での設置はダーツの距離と高さの記事で詳しく解説しています。

ソフトダーツとハードダーツは的の大きさが違う

的の大きさも違います。点数が入るエリアの直径は、ソフトダーツが約 39.4cm(15.5 インチ)、ハードダーツが 34.0cm です。ソフトのほうが、見て分かるくらい大きくなっています。

ハードダーツのトリプルのリングは幅 8mm しかありません。大きさで見れば、ハードダーツのほうが狙ったところに入れにくい競技です。ボードの寸法は用語集のboard の寸法に載せています。

ブルの大きさと点数の違い

ハードダーツのブルは、WDF の規定で内側(インナーブル)の直径が 12.7mm、外側(アウターブル)の直径が 31.8mm です。内側が 50 点、外側が 25 点で、点数がはっきり分かれます。

ソフトダーツも、ブルは内側と外側に分かれています。ただ、01 の標準の設定(ファットブル)では内外とも 50 点なので、外側の広い範囲まで 50 点になります。内側と外側で点数を分ける「セパレートブル」を選べるマシンや大会もあります。

12.7 mmハードのインナーブルの直径(50 点)
31.8 mmハードのアウターブルの直径(25 点)

ソフトダーツとハードダーツは上がり方(アレンジ)が違う

ハードダーツの 01 は、ちょうど 0 にする最後の 1 本をダブル(外側の細い輪、点数 2 倍)かインナーブルに入れなければ上がれません。残り点数から、どこを狙えば上がれるかの組み合わせを「アレンジ」と呼び、アレンジ表として覚える人も多くいます。3 本で上がれる最大は 170 点(20 トリプル・20 トリプル・インナーブル)です。

ソフトダーツの 01 は、標準ではどこで 0 にしても上がれます。そのため、ブルを狙い続ければ上がれる場面が多くなります。マシンや大会の設定によっては、ハードと同じダブルでの上がり(ダブルアウト)や、ダブル・トリプル・ブルで上がるマスターアウトも選べます。ハードを始めるなら、アレンジは最初に覚えることの 1 つです。

結局、ソフトダーツとハードダーツはどっちが難しい?

ソフトが難しいところ

  • 距離が 7cm 遠い

ハードが難しいところ

  • 的が小さく、トリプルもダブルも細い
  • 弾かれたダーツは得点にならない
  • 01 はダブルで上がる必要がある
  • 点数を自分で計算する

比べると、ハードダーツのほうが難しい要素が多くあります。弾かれたダーツが得点にならないのは小さな差に思えますが、1 本 1 本の積み重ねでは成績に影響します。ハードダーツのトップ選手の 3 本の平均点は 100 点前後で、1 本あたり 30 点を超えます。

ソフトダーツとハードダーツの違いを踏まえた投げ分け

これだけ違うと、投げ方も変えるべきなのか気になります。

ソフトダーツとハードダーツで投げ方は違う?

投げ方を変えるべきかは、人によって答えが違います。たとえば、ソフトダーツで活躍してきた鈴木未来選手は、2019 年と 2020 年に BDO の女子世界選手権(ハードダーツ)で優勝しています。ソフトで身につけた投げ方でも、ハードの最高峰で勝てるということです。

一方で、ハードダーツには前のダーツを利用するスタッキングのように、ソフトではほとんど使わない技術もあります。投げ方を大きく変える必要はないものの、それぞれ特有の技術があると考えておくのがよいでしょう。

ソフトダーツとハードダーツで感覚は違う?

投げたときの感覚は、はっきり違います。よく挙がるのは次の 3 つです。

  • ソフトダーツは軽い
  • ハードダーツは先端が重く感じる
  • ハードダーツは刺さる角度がそのまま残り、見え方に違和感がある

ソフトのチップは的の穴に収まって刺さるので、角度が付きにくくなります。ハードは的に当たった角度のまま刺さることが多いので、刺さり方がばらばらに見えます。

ソフトダーツとハードダーツで練習法は違う?

距離も的の大きさも感覚も違うので、練習は分けたほうがよいでしょう。最低限、練習したいほうの距離と的で投げるようにしてください。ソフトの練習ならプラスチックの的に 244cm、ハードの練習なら麻の的に 237cm です。ハードの 01 はダブルで上がるので、ダブルを狙う練習も欠かせません。

家で練習するなら、ソフトとハードどちらのボード?

家で投げるときは、練習したいほうのボードを選ぶのが基本です。ただ、置き場所や音の出方も違うので、向き不向きを比べておきましょう。

ソフトのボード(家庭用)

点数を自動で数えられる。

  • 電源が要るものが多い
  • 当たる音が大きく、集合住宅では防音の工夫が要る
  • 店のマシンとは的の感触が違うことがある

ハードのボード(麻)

電源が要らず、構造が単純。

  • ボードの周りに針から壁を守る備えが要る
  • 床や壁に落ちた針で傷がつきやすい
  • 点数は自分で数える

どちらのボードでも、距離と高さは本番に合わせます。ソフトは 244cm、ハードは 237cm、中心の高さはどちらも 173cm です。設置の仕方はダーツの距離と高さの記事で紹介しています。ハードのボードにソフトのチップで投げたり、ソフトのボードに針で投げたりすると、的やチップを傷めます。

ソフトとハードでセッティングやチップの選び方は違う?

シャフトやフライトは、ソフトとハードで同じものを使えます。違うのは先端です。ソフトのチップは長さや形、素材にいくつか種類があり、ネジの規格がバレルに合うものを選びます。折れたり先が丸くなったりしたら交換する消耗品です。

ハードの針は、先が丸くなると麻の繊維に刺さりにくくなるので、専用の砥石で先を整えます。ハードは弾かれたダーツが得点にならないので、刺さりやすさを気にする人が多いのも特徴です。バレルの重さはハードのほうが重めが選ばれやすく、ソフトの重さの規定とは上限も違います(詳しくはダーツの重さの記事)。

結局、ソフトダーツとハードダーツは両立できる?

両立はできます。違いを並べてきましたが、的の配置や投げる動きなど、同じところのほうがずっと多いからです。ほとんど同じだからこそ、少しの違いを意識することが両立のこつです。

  1. 道具を分けるソフト用とハード用でバレルを分けるか、コンバージョンポイントで付け替えます。
  2. 距離と的を練習に合わせる練習するほうの距離(244cm・237cm)と的で投げます。
  3. ルールの違いに慣れるハードの 01 のダブルで上がる練習と、点数の計算に慣れておきます。

両立しようとして、よくつまずくところもあります。

よくある失敗起きること対策の例
ソフトの距離のままハードを投げる7cm の差で高さの感覚がずれ、上に外れやすい投げる前に距離を測り、数本ならしてから始める
ハードの後すぐソフトを投げる重さや先端の感覚が残り、狙いがずれる切り替えたらブルに数ラウンド投げて感覚を戻す
ソフトの感覚でブルを狙い続けるハードの外側のブルは 25 点で、点数が伸びないハードの 01 は 20 トリプルを狙う練習もする

どちらを主にするかを決め、もう一方は大会や練習会の前に集中して合わせる、という両立の仕方もあります。

まとめ

まとめ

  • 違いの元はチップの素材。的、距離、点数の決まり方もそこから変わる
  • 距離はソフト 244cm・ハード 237cm、高さはどちらも 173cm
  • 的が小さく、弾かれたら得点にならないハードのほうが難しい
  • 両立はできる。練習は距離と的を分けて行う

ソフトダーツのルールはダーツのルールの記事で解説しています。