ダーツの立ち位置の決め方。真ん中・右寄り・左寄りの違いと目印の作り方
ダーツの立ち位置は、スローラインの真ん中に立つ、利き腕側にずらす、反対側にずらすの3つに分けて考えられ、規則で決まった場所はありません。それぞれの違いと向く人、横にずれたときの距離の変化、毎回同じ場所に立つための目印の作り方を表と手順で並べます。
目次
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結論
ダーツの立ち位置は、真ん中・利き腕側に寄せる・反対側に寄せるの 3 つに分けて考えられ、どれが正しいという決まりはありません。腕をまっすぐ振ったときに狙った所へ集まる位置を探し、見つけたら目印を作って毎回そこに立ちます。
- まずは真ん中から始め、まとまりの左右のずれを見て少しずつ動かす
- 横に 20cm ずれても的までの距離は 1cm 弱しか延びない。上下より左右に効く
- 決めた位置は、スローラインの模様や継ぎ目など動かないものを目印にする
この記事では、立ち位置の 3 つの考え方とそれぞれが向く人、前後の位置(ラインからどれだけ下がるか)、店ごとにずれる理由、立ち位置の決め方の手順を並べます。体の向き(オープン・ミドル・クローズド)はダーツのスタンスの違いで扱っているので、ここでは「ラインのどこに足を置くか」に絞ります。規則はソフトダーツ(DARTSLIVE)の公式ルールを基準にしています。
ダーツの立ち位置とは。スタンスとの違い
「立ち位置」と「スタンス」は混ざって使われがちですが、分けて考えると決めやすくなります。
| 決めること | 中身 | 変えると変わるもの |
|---|---|---|
| 立ち位置(左右) | スローラインの左右どこに前足を置くか | 腕の通り道と的の角度。まとまりの左右 |
| 立ち位置(前後) | ラインぎりぎりか、少し下がるか | 的までの距離。まとまりの上下 |
| スタンス | 体と足をどちらに向けるか | 腕の振りやすさ、体の安定 |
英語圏の解説でも、どこに立つか(position at the oche)と、どう立つか(stance)は別の項目として説明されます。オーシュ(oche)は、日本でいうスローラインのことです。
大事なのは、どちらも一度にいじらないことです。立ち位置とスタンスを同時に変えると、まとまりが動いたときに、どちらが効いたのか分からなくなります。
真ん中・利き腕側・反対側。3 つの立ち位置の違い
英語圏の解説で多いのは、「まずはボードの中心の正面に立つ」という考え方です。一方で、トッププロの立ち位置は真ん中とは限りません。ドイツのダーツショップの解説は、右投げの Stephen Bunting(スティーブン・バンティング)がラインのかなり右に立ってトリプル 20 を狙う例を挙げ、ラインの右・左・真ん中で試して、どこが自分に合うかを確かめるよう勧めています(mydartpfeil:Darts stand at the oche)。真ん中が基本とする解説と、人によるとする解説があり、説は分かれます。
右投げの人を例に、3 つの立ち位置の違いをまとめます。左投げなら左右を入れ替えて読んでください。
| 立ち位置 | よい点 | 気をつける点 |
|---|---|---|
| 真ん中 | ボードの正面から狙える。店が変わっても同じ場所を見つけやすい | 体を横に向けると、腕の通り道が中心より利き腕側にずれる |
| 右寄り(利き腕側) | 横向きのスタンスでも、腕の通り道をボードの中心に合わせやすい | 寄せすぎると、20 の左右のシングルや 1・5 に流れることがある |
| 左寄り(反対側) | まとまりが毎回右へ流れるときの調整になる | 斜めから狙う角度が大きくなり、慣れるまで違和感が出やすい |
真ん中に立つ
ボードの中心の真下とスローラインの中央を結んだ線上に、前足を置く立ち方です。最初の立ち位置として紹介されることがもっとも多く、比べるときの基準にもなります。
- 向く人:始めたばかりで、比べる基準がほしい人。複数の店で投げる人
- 向かない人:横向きに近いスタンスで、腕の通り道が中心からずれる人
- よくある失敗:頭や目を中心に合わせたつもりで、前足の位置が毎回ずれている。足で合わせるのか、目で合わせるのかを決めておく
利き腕側に寄せる
右投げなら右へ、左投げなら左へずらす立ち方です。ダーツは目の前からではなく、肩から腕を振ります。体を横に向けて立つと、肩は体の中心より利き腕側にあるので、真ん中に立つと腕の通り道もそのぶん横にずれます。このずれを、立つ場所を動かして打ち消そうとするのが、ラインの左右に寄せる考え方です。どちらへ何 cm 寄せると合うかは、スタンスや腕の振り方で変わり、人によって違います。
- 向く人:真ん中に立つと、まとまりが毎回反対側(右投げなら左)へ流れる人
- 向かない人:正面向き(オープン)のスタンスで、腕の通り道がもともと中心に近い人
- よくある失敗:入らない日に少しずつ寄せていき、気づくとラインの端に立っている。動かすのは目印を決めてから、1 回に足の幅の半分くらいまでにする
反対側に寄せる
右投げなら左へずらす立ち方です。利き腕側に寄せる人に比べると少なめですが、まとまりが毎回右(右投げの場合)へ流れるときに、狙い方を変えずに位置で直す方法として使われます。
- 向く人:フォームは安定しているのに、まとまりがいつも同じだけ利き腕側にずれる人
- 向かない人:まとまりが左右にばらつく人。この場合は立ち位置より、腕の振りやリリースを先に見る
- よくある失敗:体をねじって狙いを合わせてしまう。足を動かしたら、体の向きは元のまま保つ
真ん中
正面から狙う
- 基準にしやすい
- 店が変わっても探しやすい
利き腕側
肩の通り道を合わせる
- 横向きのスタンスと合わせやすい
- 寄せすぎに注意
反対側
一定の流れを打ち消す
- ずれが一定のときの調整
- 体のねじれに注意
横にずれると距離は変わる?上下への影響
「端に立つと的まで遠くなるのでは」と気にする人もいます。英語圏の解説でも、横にずれるとわずかに距離が延びると書かれています。どのくらい延びるのかを、ボードの真下からスローラインまでの 244cm(ソフトダーツ)をもとに計算してみます。前足がラインの中央から横にずれたときの、前足からボードの真下までの距離です。
| 中央からのずれ | ボードの真下までの距離 | 延びる量 |
|---|---|---|
| 0cm(真ん中) | 244.0cm | — |
| 10cm | 約 244.2cm | 約 0.2cm |
| 20cm | 約 244.8cm | 約 0.8cm |
| 30cm | 約 245.8cm | 約 1.8cm |
| 40cm | 約 247.3cm | 約 3.3cm |
足の幅ひとつ分(20cm くらい)ずれても、延びるのは 1cm に届きません。立ち位置を左右に動かして変わるのは、おもに「どの角度から狙うか」と「腕の通り道が中心に対してどこを通るか」で、上下への影響は小さいと分かります。
上下にまとまりがずれるときは、横の立ち位置より、前後の位置(ラインからどれだけ下がるか)や、前に倒す量、リリースの高さを先に見るほうが原因に近づけます。上下と左右の狙い方の違いはダーツの狙い方で紹介しています。
前後の立ち位置。ラインぎりぎりか、少し下がるか
左右と同じく、前後の位置も人によって違います。多いのは前足のつま先をラインの手前の端にそろえる立ち方ですが、つま先を少し離して立つ人もいます。
- ラインぎりぎり:毎回同じ所に合わせやすい。前に倒すと、つま先がラインを越えないよう気をつける必要がある
- 少し下がる:投げたあとに体が前に流れても、ラインを越えにくい。下がる量が毎回変わると、まとまりの上下も変わる
DARTSLIVE の大会公式ルール(SUPER DARTS)は、つま先がスローラインの前の端を越えなければ上半身は前に倒してよい、投げるときにラインを越えて踏み込んではいけない、と定めています(SUPER DARTS 2025 OFFICIAL RULEBOOK)。ラインの左右どこに立つかについては、ここでも決まりはありません。
注意
ラインを越えて投げると、大会では反則になります。ラインの端近くに立つ人は、ラインが終わる位置より外に足を出さず、ラインの手前に立っていることを確かめてください。大会ごとの追加の規則は、要項で確認します。
スティール(ハード)ダーツの距離は 237cm で、ソフトとは 7cm 違います。両方で投げる人は、前後の目印を別々に持っておくと迷いません。距離と高さの測り方はダーツの距離と高さにまとめています。
店によって立ち位置が変わる理由
ホームの店では入るのに、別の店だと左右にずれる。こうしたときは、立ち位置の基準そのものがずれていることがあります。米国のバー向けゲームの解説サイトは、店のスローラインがボードの中心とそろっていない場合があるので、ボードを基準に中心を探すよう勧めています(Bar Games 101:5 tips to improve your dart throwing stance)。
| よくある場面 | 考えられる理由 | 見分け方 |
|---|---|---|
| ラインの模様で合わせたのに、ずれる | ラインのマークやシールが、ボードの中心とそろっていない | ボードの中心から真下に下ろした線を目で追い、床のどこに来るかを見る |
| 隣の台と近くて、いつもの位置に立てない | 台の間隔が狭い | ふだんの位置から何 cm 動いたかを、足の幅で数えておく |
| 同じ位置なのに上下がずれる | 距離の測り方が店で違う、床の高さが違う | 前後の位置とまとまりの上下を、ホームと比べる |
店の設備によるずれは、自分ではどうにもできない部分もあります。だからこそ「ラインの模様」より「ボードの中心から何 cm」という覚え方のほうが、店が変わっても持ち運べます。
立ち位置の決め方。手順と目印の作り方
立ち位置は、気分ではなく、まとまりを見ながら決めます。次の順で進めると、ほかの癖と切り分けやすくなります。
- 真ん中に立って投げる前足をボードの中心の正面に置き、ブルかトリプル 20 を狙って 30 本ほど投げる。
- まとまりを見る刺さった位置が左右どちらかに集まっているか、左右にばらついているかを見る。
- 集まっているなら位置を動かす右投げで左に集まるなら左右どちらかへ足の幅の半分ずつ動かし、まとまりが中心に寄る向きを探す。
- ばらつくなら位置は動かさないばらつきは立ち位置より、腕の振りやリリースの問題であることが多い。
- 目印を決める決めた位置を、ボードの中心からの距離と、ラインの模様・床の継ぎ目などで覚える。
- 数日続けて比べる同じ練習で、前の位置と記録を比べる。1 日で判断しない。
手順 3 で「どちらへ動かすか」は、人によって逆になることがあります。足を左へずらすと腕の通り道が左に動く人もいれば、体の向きを保ったまま角度が変わって右へ寄る人もいます。理屈で決めずに、実際のまとまりで確かめます。
目印の作り方
- ボードを基準に覚える:「中心から右に足の幅ひとつ」のように、ボードの中心からの距離で覚えると、店が変わっても使える
- 足のどこで合わせるかを決める:つま先の内側、親指の付け根など、合わせる場所を決めておく
- 自宅ではテープを貼る:スローラインに小さく印を付ける。英語圏では、立ち位置を示す印の入ったダーツ用マットも売られている
- 撮って確かめる:スマートフォンで真上か後ろから撮り、毎回同じ場所に立てているかを見る
立ち位置を変えても直らないとき
位置を何度動かしても、まとまりが落ち着かないことがあります。その場合は、立ち位置ではないところに原因がある可能性が高いです。
| 症状 | 立ち位置以外の候補 | 参考 |
|---|---|---|
| 左右にばらつく(まとまらない) | 肘が開く、腕を斜めに振る、体がねじれる | 左右にずれるとき |
| 上下にばらつく | リリースの高さ、前に倒す量が毎回違う | ダーツの狙い方 |
| 投げたあと体が流れる | 前足に体重を乗せすぎている、スタンスが合わない | スタンスの違い |
また、寄せた立ち位置で長く投げると、体をひねる量が増えて腰や膝に負担を感じる人もいます。立ち位置やスタンスを変えれば痛みが治まるとは限りません。痛みやしびれが続く、日常でも痛むときは、無理に投げ続けず、整形外科などの医療機関に相談してください。腰の痛みはダーツで腰が痛いときも参考になります。
立ち位置はフォーム全体の土台の一部です。構えから腕の振りまでの流れはダーツの投げ方、構えの作り方はきれいなダーツフォームの作り方で紹介しています。
まとめ
まとめ
ダーツの立ち位置は、真ん中・利き腕側・反対側のどこでもよく、規則で決まっているのは足がスローラインを越えないことだけです。真ん中から始め、まとまりを見て少しずつ動かします。
- 左右の立ち位置で変わるのは、おもに狙う角度と腕の通り道。距離はほとんど変わらない
- まとまりが一定方向に集まるなら位置で直し、ばらつくなら投げ方を先に見る
- 決めた位置は、ボードの中心からの距離で覚えると店が変わっても使える