ダーツで手首をこねる癖の直し方。原因の見分け方と、手首を使う・固める選び方
ダーツで手首をこねるのは、手首が投げる向きと違う方向へねじれたり、最後に余計に返ったりする動きです。手首を使うこと自体は悪くありません。原因を動画で見分け、固める・使う・力を抜くの選択肢と直す手順、練習法を並べます。
目次
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結論
「手首をこねる」は、手首が投げる向きとは違う方向へねじれたり、横に折れたり、最後に余計に返ったりする動きです。手首を使うこと自体は悪くなく、上下に返すスナップを使う上級者も多くいます。直すのは「使うかどうか」より「毎回同じに動くかどうか」です。
- まず動画で、こねる向き(ねじれ・横折れ・返しすぎ)と、出る場面を確かめる
- 直し方は、手首を固める・上下の動きだけ残す・力を抜くの三つから選ぶ
- 変えるのは一度に一つ。痛みやしびれがあれば練習より医療機関の相談を先にする
この記事では、こねるとは何か、ヒット位置に出る形、原因の候補と見分け方、直し方の選択肢、練習の手順、よくある失敗の順に説明します。スロー全体の流れはダーツの投げ方にまとめています。
ダーツで手首をこねるとは。使う動きとの違い
ダーツの手首の動きには、大きく三つの方向があります。手のひら側と甲側に曲げる(上下に返す)動き、親指側と小指側に折る動き、そして前腕ごと内側や外側にねじる動きです。
多くのスローで、手首は上下に動きます。テイクバックで甲側に少し折れ、前へ押し出す途中で戻り、離した後に手のひら側へ返る。この上下の返しが、いわゆるスナップです。ダーツが進む向きと同じ面の中で動いているので、横方向のずれにはつながりにくい動きです。
一方、「こねる」と言われるのは、次のような動きです。
| 動き | 見え方 | 出やすいずれ |
|---|---|---|
| ねじる | 離す瞬間に手のひらが内向き・外向きに回る | 左右、斜めの飛び |
| 横に折る | 手の甲が親指側・小指側へ傾く | 左右 |
| 返しすぎ | 最後だけ手首を強く振り下ろす・はね上げる | 上下、日によるばらつき |
上下の返しでも、毎回の量が違えば上下にばらつきます。つまり、問題になるのは手首が動くことそのものではなく、向きが投げる線から外れることと、量が毎回変わることです。
手首をこねるとどうなる?ヒット位置とフライトに出る形
手首がねじれたまま離すと、ダーツは手の向いた方向へ押し出されます。右投げで手のひらが内側へ回る癖なら、左へ外れやすくなります。ねじれ方が毎回違えば、左右どちらにも散ります。左右のずれ全体の見分け方はダーツが左にずれる・右にずれる原因で扱っています。
もう一つの形は、飛びの乱れです。離す瞬間にダーツの後ろだけが横へ振られると、フライトが左右に揺れながら飛び、斜めに刺さります。飛びの見分け方はダーツの飛びが暴れる原因を参考にしてください。
返しすぎの場合は上下に出ます。最後に手首を強く振り下ろすと低く、はね上げると高く外れやすくなります。ただ、上下のずれはリリースのタイミングや肘の動きでも起きるため、手首だけのせいとは決められません。
手首をこねる原因の候補
こねる癖には、手首そのものより手前に原因があることが少なくありません。よく挙がる候補を並べます。
| 原因の候補 | 起きること |
|---|---|
| 握りが強い | 指で押さえたダーツが抜けにくく、手首で振って離そうとする |
| 腕の振りが弱い | 届かせるために最後に手首で押し込む |
| 肘が開く・横へ動く | 腕の線がずれ、手首で向きを合わせ直す |
| 構えで手首が傾いている | 最初から横に折れたまま投げ、戻る量が毎回違う |
| 狙いを合わせにいく | 外れそうと感じた瞬間に、手首で修正しようとする |
| 投げ方の型と合わない | 抜き方に必要な手の向きと、手首の向きがかみ合わない |
握りの強さは、こねる原因として特に多く挙がります。握りが決まらないときの見直し方はダーツのグリップが決まらないにまとめています。肘の動きが気になるときはダーツで肘が開くのはなぜ?も合わせて確かめてください。
抜き方との相性もあります。表抜き・裏抜き・芯抜きでは、離す瞬間の手の向きが少しずつ違います。裏抜きで指の背側から抜く人が、手首まで一緒に返してしまうこともあります。抜き方の違いはダーツの表抜き・裏抜き・芯抜きの違いで扱っています。
見分け方。動画で手首の向きを確かめる
手首の動きは一瞬で、投げている本人には感じ取れないことがほとんどです。スマホの動画で確かめます。
- 横と後ろから撮るねじれと横折れは後ろから、返しすぎは横から見ると分かりやすくなります。スロー再生ができる設定にします。
- 構えの手首を見る止まった状態で、手の甲と前腕が一直線か、どちらかへ傾いているかを確かめます。
- 離した直後の手を見る手のひらの向き、指先が指している方向を見ます。投げる線から外れていれば、ねじれか横折れがあります。
- ヒット位置と並べる同じ10本で、手の向きと刺さった位置を書き出し、ずれの向きが手の向きと一致するかを見ます。
- 出る場面を書く疲れたとき、試合、ブル以外を狙うときなど、癖が出る場面を分けます。場面によって原因が違うことがあります。
動画で手首が動いていても、ヒット位置がまとまっているなら直す必要はありません。投げ終わりの手が毎回同じ形で、ずれの向きが手の向きと関係しないなら、その手首の動きは自分の投げ方の一部です。
手首は使う?固める?考え方は分かれる
手首を使うかどうかは、英語圏のダーツの解説でも意見が分かれます。ダーツの技術解説サイト Dartbase は、手首のスナップは必ず要るものではないとしつつ、腕をむちのように使って加速を助けるため多くのプロが使っていると説明しています。同時に、コントロールする場所が一つ増えるのでずれの元になる、とも書いています(Dartbase: Technique)。一方、投げ方の失敗を整理した別の解説では、手首は離す動きの一部として返る必要があり、返らないと高く抜けやすい、横へ返ると小さな肘の動きのようなずれになる、としています(Throwing Errors)。
つまり、どちらにも理由があります。直し方は一つに決めず、自分の癖と投げ方に合うものを選びます。
固める
手首の角度を構えのまま保ち、腕の振りで投げる
- 動く場所が減り、向きがそろいやすい
- 腕の振りが弱い人は届きにくくなる
- 固めるつもりで力むと、かえって震えやすい
上下だけ使う
返しは残し、ねじれと横折れだけをなくす
- 今の投げ方を大きく変えずに済む
- スナップで矢速を出したい人に向く
- 返す量をそろえる練習が要る
力を抜く
手首で何かをしようとせず、腕の動きについてこさせる
- 握りや腕の振りが原因の人に向く
- 手首の形は投げ方の結果として決まる
- 抜きすぎると手首がぶらつく
目安として、ねじれや横折れがはっきり見える人は「上下だけ使う」、返しすぎで上下に散る人は「固める」か「力を抜く」から試すと比べやすくなります。どれを選んでも、数日は外れることがあります。一日で判断しないことが大切です。
手首のこねを直す手順と練習
どの方針でも、進め方は同じです。変える項目を一つにし、前後を同じ条件で比べます。
- 今の記録を取るブルを狙って30本投げ、ヒット位置の散らばりと動画を残します。これが比べる基準です。
- 構えの手首をまっすぐにする手の甲と前腕が一直線になるよう構えます。鏡か動画で確かめます。最初の形がずれていると、どの方針でも直りにくくなります。
- 握る力を少し弱めるダーツが落ちない程度まで握りを緩め、指から自然に抜けるかを試します。
- 短い距離で振るボードに近づき、腕を小さく振って投げます。手首の向きを意識しやすく、癖が出たときにすぐ気づけます。
- 投げ終わりの手を止める離した後、手の指先が狙った所を指したまま1秒止めます。止めた手の向きが、毎回の確認になります。
- 距離を戻して比べるスローラインに戻り、最初と同じ30本で散らばりを比べます。
投げ終わりの手を狙った所へ向けたまま止めるのは、Dartbase でもフォロースルーの基本として挙げられています。フォロースルーを長く取ると、離す瞬間に手首だけを動かしにくくなります。
練習の時間は短く区切ります。直している最中の投げ方は、疲れると元の癖に戻りやすくなります。腕の疲れについてはダーツで腕が疲れるのはなぜ?で扱っています。
よくある失敗
- 手首をガチガチに固める:固めるために前腕に力を入れると、腕全体が硬くなり、震えや引っかかりの元になります。「動かさない」と「力を入れる」は別のことです。
- 手首だけを見る:握りや肘が原因のときに手首だけを止めても、別の場所で合わせ直す動きが出ます。
- 一度に全部変える:握り、構え、手首を同時に変えると、どれが効いたか分かりません。
- 上下の返しまでなくす:ねじれを直すつもりで、上下の返しまで止めてしまうと、ダーツが上へ抜けたり、届かなくなったりすることがあります。
- 道具で解決しようとする:バレルやシャフトを変えると握りが変わり、癖の出方も変わります。変えるなら投げ方とは別の日に試します。
手首が痛い・しびれるとき
手首をこねる動きを続けると、手首や前腕に負担がかかることがあります。手首の痛み、しびれ、握る力が入りにくいといった状態があるときは、投げ方で直そうとせず練習を休み、続く場合は整形外科などの医療機関に相談してください。
注意
痛みをこらえて投げ続けたり、手首を固めるために強く力を入れ続けたりしないでください。痛みやしびれが続くときは医療機関へ。
また、狙おうとすると手首が勝手に動く、意識するほど止められないという場合は、癖とは別の問題のこともあります。治ると言い切れる方法はありませんが、向き合い方の候補をダーツのイップスで腕が出ないときにまとめています。
よくある質問
プロは手首を使っている?
上下にスナップを使う選手も、ほとんど手首を動かさない選手もいます。共通するのは、毎回同じ形で動いていることです。手首の使い方だけを真似ても、腕の振りや握りが違えば同じ結果にはなりません。
テイクバックで手首が曲がるのはこねている?
テイクバックで手首が甲側に少し折れるのは、多くの投げ方で見られる動きです。問題になるのは、引いたときに横へ倒れたり、ねじれたりする場合です。テイクバックの悩みはテイクバックの悩みを参考にしてください。
リストバンドやサポーターで手首を固定してもいい?
大会で使えるかどうかは、主催の規定を事前に確かめてください。固定すると動きは減りますが、外したときに元に戻ることもあります。痛みのために使う場合は、医療機関で相談してから使います。
まとめ
まとめ
手首をこねる癖は、手首が投げる線から外れてねじれたり、返す量が毎回変わったりすることで起きます。手首を使うこと自体は悪くなく、まず動画でこねる向きと原因を確かめることから始めましょう。
- ねじれ・横折れは後ろから、返しすぎは横から撮って見分ける
- 直し方は、固める・上下だけ使う・力を抜くから選び、一度に一つずつ試す
- 投げ終わりの手を狙った所に向けて止め、痛みやしびれがあれば医療機関へ